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『KATO Reborn Project』とは何か

最近、KATOさんのホームページ上で公開されている「KATO Reborn Project」を穴が開くほど見つめていてよく感じることなのですが、経営において本質的に大事なことは、たったひとつだと思うのです。
それは、会社が「生きている」ということです。会社は「見た目の数字や業績」より、本質において「生きている」のかが重要だと思うのです。

会社は生きてさえいれば、目の前にどんな困難が待ち受けていても、きっとお客様のお役に立てる未来を切り拓いていくことができます。
「生きている」とは、創造の精神に富み、挑戦しつづけ、実践にこだわり、適切な代謝を行っているということです。「創造⇒挑戦⇒実践⇒代謝」の循環が回っている会社を「生きている会社」と僕は定義したい。
その一方で、決算上の「数字」や「業績」が良くなっていても、いざ内情を見ると、守りに終始し、管理に走り、停滞に沈んでいる「終わっている会社」があります。「管理⇒抑制⇒停滞⇒閉塞」の悪い循環に陥っている会社を、「終わっている会社」とあえて呼んでいます。

KATOさんが「再生」する為には「生きている」状態にならなくてはいけない。
では、「生きている」と「終わっている」の状態差は、いったいどこから生まれるのか。
その典型的な違いは、「挑戦」と「管理」のどちらが優先されるかに顕れるのです。
「終わっている会社」ほど「営業部」「企画部」より「管理部」「審査部」が権限を待っています。また、外部から「コンサルタント」と称する人たちが突然入って来たりします。

Reborn1.「管理」より「挑戦」を優先する社風の確立

会社が生まれ年数が経って来ると、対税務署、対金融機関、対株主の為、様々な管理業務を必要とするようになってきますが、会社が危機的な状況に陥り、管理強化の名の元に管理自体が目的化してくると「過剰管理」が生まれてしまいます。コンプライアンス、リスク管理を重視するあまり、本来なら気にかける必要がない瑣末なことまで議論の俎上に載せられ、対策を講じなければならなくなり、現実とかけ離れていきます。
「生きている会社」ほど「管理」より「挑戦」を優先し、管理はできるだけスリム化します。その一方で、「終わっている会社」は、「挑戦」よりも「リスクヘッジ」を重視し、「管理部」「審査部」「コンサルタントの意見」が大きな権限を持つようになります。
管理が肥大化してしまうと、社内の誰も進んで「意見を言う」などのリスクをとろうとしなくなり、「形式重視」「前例踏襲」という官僚主義の蔓延が進み、無責任や内向きという空気感の中、社員の気持ちがお客様から離れ、萎縮していきます。

Reborn2.「現状維持」の引力に抗い、「ゲームチェンジ」への意志を

「生きている」状態は、何かひとつの案件に成功しても「挑戦」を怠りません。顧客満足という「さらに良い成果」につながるように目標や理想を常に掲げ、リスクがあっても果敢に「挑戦」していきます。
一方で、「終わっている」状態は、リスクを避けた「現状維持」の傾向が強くなります。「自分の責任になるようなことはしない」「あえてリスクに挑戦しなくてもなんとかなる」と、上からの指示以外のことはやらない「無責任な状態」ばかりを考えてしまいます。
その結果、「安住で無責任」という老廃物が社内に溜まり、会社全体が老いていきます。経営とは、この「老化との闘い」なのです。
「生きている会社」ほど、今ある事業や業務を時代の変化に応じて見直し、新しいゲームのルールに適応できる体制の構築に邁進します。しかし「死んでいる会社」ほど、その「新陳代謝」に乏しい。
成功したあとに、新たなステージに向かうか「現状維持」に留まるのか、そして「新陳代謝」を適切に行っているか――。KATOさんはなぜ今まで「成功」してきたのか、そして、今、なぜ成功しなくなったのか。

Reborn3. 過去の「成功体験」からの脱却

KATOさんのような長い歴史を有する会社にとって「成功体験」があることは大切ですが、成功体験には「負の側面」もあります。それは「思考停止」に陥り、「成功体験を否定することができなくなってしまう」ことです。排ガス3.5次規制時で経験したような大きい成功体験であればあるほど、ますます否定できなくなります。
「生きている」状態になるには過去のゲームにおける成功体験に引きずられることなく、「自己否定」し、新しいゲームのルールへの適応に向けて突き進むことが重要です。
今のKATOさんは成功体験を引きずり、「現状否定」や「自己否定」ができなくなっています。変えることで失うものばかりを気にして思考が後ろ向きになり、「思考停止」に陥ってしまっている。まだ、過去のルールに基づいた戦略に固執しているのです。

Reborn4. お客様に直接相対する社員に強い権限を

<会社の経営陣からは次々に指示が出され、お客様らは突き上げをくらってしまう出先の「営業」「サービス」の社員は、いわば「組織のへそ」です。
現場と会社の狭間で押しつぶされそうなイメージが強いですが、この「狭間」というポジションを、最大限に活かして「営業」「サービス」社員が活躍をしているのが「生きている会社」の特徴です。彼らは本来、「狭間」にいるからこそ会社全体とお客様との関係性を見渡すことができ、失敗もまだ許される立場なので積極果敢に行動することができるはずなのです。
しかし、「終わっている」状態の出先社員は、組織からはみ出さないように経営陣の様子うかがいをして、ご機嫌をとってばかりいます。会社にとって中核的な役割を果たすはずの出先社員が、その機能をまったく果たしていない状況です。
「組織のへそ」となる「ギラギラした社員」がいるかどうかを見れば、「生きている」か「終わっている」かが見えてきます。今のKATOさんはどうでしょう。評価は自分がするのものではありません。お客様やステイクホルダーがするものです。

Reborn5. 現場にブレない明確なビジョンを伝える

「生きている会社」ほど、経営理念が経営戦略に、経営戦略が経営戦術に、経営戦術が現場作戦に影響を与えています。社員たちはそれを認識することで「自分がどのように頑張ればいいのか」が明確になり、積極的に全体の動きを意識した仕事に取り組むことができます。
「終わっている会社」では、都度定める「会社の方針」が「絵に書いた餅」化し、優先する事業が急に変わったり、進めようとしていた事業が急に中止になったりと「会社の方針」が状況に応じてコロコロと二転三転してしまう。
「会社の方針」が「絵に書いた餅」化すると、社員は全体と離れ、孤立化しどこに向かってどう頑張ればいいのかが見えず、仕事のモチベーションも上がらない。また、上司に説明を求めても「上の方針が定まらなくて……」と自らリスクをとることはせず、逃げの言い訳ばかりをするようになります。
トップが「ブレない軸」として現状認識の正しい「会社の方針」をきちんと明示しないようでは、「生きている」状態にはなりえないのです。

KATOさんは再生できるのですか?